ヨネさんこと、米山高史(よねやまたかふみ)です。
今回も星のお話から。
かに座の季節
6月21日に太陽が「ふたご座」から「かに座」に移りました。
そして、逆行していた水星も6月23日に順行に転じました。
(水星の逆行は、私の前回のブログ「水星の逆行とやりとり分析」をご覧ください。)
「かに座」は、家庭的で穏やかな性格を持つ一方で、
心を許すまでは実に「排他的」な星座であるといわれています。
それはまるで、柔らかく繊細で美味しい(!)カニの身が、固く堅い「甲羅」で守られているかのようです。※ タカアシガニの脱皮(50秒ぐらいから!)
【 今日のお宿は? 】
これからの季節、リゾート地に旅行に行く機会があるかもしれません。(コロナの影響次第ですが……)
あなたは友人と一緒に、湖畔の旅館に泊まることになりました。
フロントでの受付も終わり、あなたと友人は、旅館の従業員に今日泊まる部屋に案内されました。
ひと目部屋を見て、あなたも友人も満足!
どうやら素敵なリゾートライフを、一緒に楽しむことが出来そうです。
……でも、2人が同じことを感じているとは限りません。
あなたは部屋を見て、
「結構大きな部屋ね。景色もきれいで、いつもとは違った雰囲気だから、リフレッシュできそう!」
と思いましたが、友人は
「部屋はちょっと狭いけど、逆に落ち着くわ。景色も実家の風景に似ていて、何だか懐かしい感じで、癒されそう。」
と思っているかもしれません。
今回の場合、問題は発生しませんでしたが、
友人が
「この部屋、狭すぎてガッカリね。」
とか
「ウチの田舎とよく似た景色で、パッとしないわ。」
と思っていて、更にはその思いを口にしていたら……
せっかくのリゾート気分も台無しになっていたかもしれません。
ある状況やストロークにどう反応するかは、人それぞれ違います。
TAでは、それは人それぞれの「準拠枠」「準拠枠」が違うからだとされています。
【 準拠枠 】
TAの3大学派の一つである「シフ派」の創設者、ジャッキー・シフはその論文(FRAMES OF REFERENCE TAJ., 5:3, July 1975 p.290)の中で
「(準拠枠は)自我状態を取り囲み、それらを結合し、現実のフィルターとして機能する『皮膚』と考えることができる。(Figure 1)」
と、述べています。
Figure 1. Frame of reference.
準拠枠は、最初私たちの両親によって決定され、思考、問題解決、およびその他の適応行動を決定します。
「準拠枠」は、私たちが自分自身を守るために作り出したものです。
私たちの自我状態は、弱く脆いものです。特に、生まれたばかりの赤ん坊の頃の自我状態は、外部から強い刺激(ストロークなど)に耐えることが出来ません。
ですから、私たちは両親から世の中との関わり方を学び、適応していきます。
状況やストロークにどう反応するかは、その人の成育歴によります。
私たちは成長していく過程で、世の中との関わり方を、それぞれの両親(や親的な役割の人たち)から学んできました。
現実のフィルターとして機能する『皮膚』のような「準拠枠」が、あたかもカニの身を守る「甲羅」の様に、私たちの繊細な自我状態を守ってきたのです。
しかし一方で、成長した私たちにとって、現実のフィルターとして機能する「準拠枠」は、不適切で混乱をもたらすことがあります。
状況やストロークを再定義する「準拠枠」は、私たちのオープンな自我状態に、本来の刺激をディスカウントして伝えてしまうからです。
1995年にPractice Applications: Applied Transactional Analysis in Parent Educationで、エリック・バーン記念賞を受賞した教育分野TSTAのジーン・クラーク女史も、その論文(The Synergistic Use of Five Transactional Analysis Concepts by Educators TAJ., Vol. 26, No.3. July 1996 p214)の中で、教育者の「準拠枠」に対する視点について述べています。
「技術的、経済的、哲学的、および権力の変化の軌跡は、人生のすべての領域と、自分の準拠枠のすべての領域に侵入します。……刺激に対する古い反応は、もはや満足と慰めではないことがよくあります。教育者は、変化に対応するための絶え間ないプレッシャーと予測不可能性によって生じる不確実性が学習者に与える影響を考慮する必要があります。」
「準拠枠」の機能は「自動的」「反射的」「無意識的」に働くので、状況やストロークへの反応を変えるのは容易なことではありません。
けれど、自分自身や他者の「準拠枠」を意識することで、私たちは「一皮むけた」新しい自分に出会えることが出来る、と私は思うのです。
【 かに座の新月 】
今月は、明日7/10の木曜日が「かに座」の新月です。
西洋占星術では、新月のタイミングで願い事をすると、太陽と月のダブルのパワーを借りることが出来て、願い事が上手くいくと考えられています。
(以前のブログ「グレート・コンジャンクション」をご覧ください。)
太陽と月が完全に重なるのは7月10日の10時17分。
お願いを「手帳にお願いを書いて」おくのもOKです。
「かに座の新月」には
「落ち着ける場所を見つけたい」
とか
「一皮むけたい」
というお願いがピッタリです。
「かに座」の支配星は「感情」を司る「月」
「支配星」はその支配する星座で最も活性化すると言われています。
「感情的」になりやすい時期で、注意が必要ですが……
「かに座」の新月へのお願いは、いつもより効果大かもしれませんね!
1970年代のオリジナルから、最新のTAまで
「落ち着ける場所」を見つけるためには、TA守破離の講座がおススメ!
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文中に論文の内容をご紹介させていただき、TAハッピーカードの原点になるアファメーションカードThe orval affarmation cardsの創案者でもあるJean Illeslly Clarke女史が6月30日に永眠されました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。