【Jeanの人生、仕事、そして功績を偲び、祝福するズームの集い】
TAの教育分野の私達が提供するTA講座を受講された方々の多くは、
Jean Illsley Clarke女史のお名前や功績、逸話をお聞きになったことと推測します。
Jean(多くが彼女をそう呼びます)は、
TAコミュニティーに「臨床分野」と「その他の分野」という
区分しかなかったときに、「教育分野」「組織分野」という
対象者並びに、求める成果などにおいて
明確な違いを持つ分野の設立に、大きく貢献された方です。
教育分野のGrandma(おばあちゃん)的存在という
イメージを持っている教育分野トレーナー達も多いと感じられます
……Grandma Jean.
Jeanは、2019年8月、アメリカのフロリダ州のライリー(Raleigh)で開催された
ITAAの国際カンファレンス参加後は、公の場には出席されず、
今年6月30日にご自宅で、娘さんたちに囲まれながら
前年2020年秋に亡くなった最愛のご主人Dickのもとに旅立たれました。
9月26日にTrudi NewtonとRosemary Napperのお二人からの
【Jeanの人生、仕事、そして功績を偲び、彼女を祝福するズームの集い】
(a Zoom gathering to remember and celebrate of her life, work, and legacy)
という呼びかけで、日本でいう「偲ぶ会」がzoomで行われました。
当日は日曜日、イギリスの午後1時のスタート。
日本時間22時という時間帯と通訳無しという条件だったためか、
日本からの参加者は私だけだったので、
その時のことを今月のTAシュハリズム研究会のブログでシェアします。
出席者は、主催者のお二人:TrudiとRosemary はもちろん、
Adrienne Lee, Karen Pratt, Jan Grant, Giles Barrow,
Susannah Temple, Diana Salter, Rhae Hooper,
Dainne Maki-Dethi, Mick Landaiche, Tess Elliott,
Michelle Hyams-Ssekasi, and Liz Jackson と私の15名でした。
日本でもおなじみの教育分野の人達が揃いました(^^
カンファレンスではおなじみの仲間達、
久々の画面上での再会で、懐かしく暖かな雰囲気で始まりました。
宣伝:
Giles Barrow氏は、TAシュハリズム研究会が主催する
「TA窓から」の第4回目12月12日(日)のゲストです。
ご案内はこちらから、https://www.ta-shuharism.com/#6
(お申し込み受付中。締め切りは10月31日、先着順)
予定された2時間は、
ひとり一人がJeanとの想い出をシェアするというスタイルで進みました。
それぞれが話すエピソードは異なるのですが、
どこか、それぞれが持つJeanとの想い出と重なる部分があり、
参加者一人一人がJeanの想い出を深めたり、
彼女の存在の大きさに改めて感動したりの2時間でした。
録音も無いですし、
プライバシー保護にも関係するかと思いますで、
参加者お一人おひとりのお話をシェアすることは難しいですが、
私の彼女との想い出をシェアします。
Jeanとの出会い
Jeanと最初に出会ったのは、私がCTAトレーニーになって2年目、
初めて参加した1995年サンフランシスコでのITAA カンファレンスでした。
大会二日目に、私達のスーパーバイザー(Val Garfiled女史)が
アレンジしてくださった日本人だけの
Jeanによる新しいリーダーシップについての
終日のワークショップでした。
当時を振り返ると、
Group Imago、3functins of Leaderships、3P'S、Ego Grams、
Group diagrams from Berne's the structure and dynamics of organizations and groups
いっぱい、重要なことを教わっていました!(随分後になって、理解できた!)
夕食時には、教育スタイルのVAKとか、当時初めて聞く内容で、
自分たちひとり一人のスタイルを知り、大感動していたことは明瞭に記憶しています。
次に会ったのが、私がTEWを受けた直後の2000年の夏、
Halifax, Canadaで行われたカンファレンス会場でした。
TA101ワークショップの講師を終え、くたくたになっているときに、
Jeanは私の腕をつかみ、(Jeanは、何かわくわくすることを企てているときは常にそうする)
TrudiがTSTAの試験に合格したお祝いをしているところに、
連れて行ってくださり、
「日本のPTSTA(Ed)のTomoko」と、
Trudiをはじめその場の教育分野の人たちに紹介してくださったことは
鮮明に覚えています。
あの頃は、教育分野のメンバーって少なかったなぁ~~~
ちなみに、それがTrudiとの初めての出会いでした。
あの時からJeanは、大会で会う都度、
私と、一緒に参加していた石山先生の腕をつかみ、
私達をグイグイとTAコミュニティーのメンバーに
紹介してくださるというスタイルで、
新しい人との出会いをつくってくださいました。
今思うと、きっとJeanはTAコミュニティーの中で
「教育分野」の存在をアピールしたかったのだろうなぁ。
そして、
私達が活動しやすいように、いろいろな人達に
(ほとんどが臨床分野の方々でしたが)
紹介してくださっていたのだなぁ~。
今になって彼女の、
未来を育てる行動に感謝がいっぱいです。
当時の私は、Jeanに突然腕をつかまれ、
知らない人達ばかりのコミュニティーの中に入る、
その上の英語でのやりとりという
ハードな訓練(Training)を受けていたように思っていましたが、(^^
今思えば、それらはまるで、羽も生えそろっていない小鳥が
飛びやすいように準備を整えてくださっていたのですね。
やがて、巣から飛び立つことができるように……。
今は、心の底から感謝しています。
その後私は、Trudiのお誘いでITAAのボードメンバー(評議員)として、
TSC(Training Standard Committee)にかかわり
たくさんのITAAやEATAのメンバーの人達と知り合い、
今に至っているのだと思います。
そして今、Jan Grantに誘われ、
Ethics Committeeに属し、はたまた英語で奮闘中です。
ジーンの5日間のワークショップを受ける
2010年にJeanの自宅で開催された5日間の「How much is enough?」の
ワークショップに参加した時の思い出です。
不安と期待と緊張の中、彼女の家に到着すると最初に聞こえてきたのは
「Ohayo gozaimasu」という日本語と、
小さなかごに入ったオーバル・アファメーションカードでした。
その時、私が選んだカードは、
「あなたがあなたでよかった(I am glad you are you)」
だったことは忘れられません。
その1枚のカードで、私はノックアウト状態でした。
おそらくその場で、号泣したような……記憶です。
彼女のリラックスした教え方でありながら、
安定し、綿密に計画された講座の運びに魅了され続けました。
そんなジーンのアファメーションカードを日本語にして、
2010年2月14日にTAHCカードの日本語版を発売することができたのは、
Jeanからのたくさんの温かい応援があったからです。
これからもTAハッピーカードと一緒にJeanの教えはあり続け、
TAハッピーカードと共に彼女の想いを伝え続けていける幸せを感じています。
初めて出会った時から何気なく彼女が私の手を引き,
私を見守り、私の背中を優しく押し続けてくださいました。
彼女の存在のおかげで、今私が、
教育分野でリーダーシップを伝えたり、
TA ハッピーカードの普及を継続していることや、
海外のTAトレーナー達との接点をつくりだしたりしています。
もしかしたら、彼女のやり方を具現化しているのかも知れません。
今振り返り、彼女から教わった教育者としてのモデルは、
まだまだいっぱいあると思います。
できているかなと思うところと、
まだまだ追いつかないところがありますが、
これからもTAの仲間たちと一緒にJeanの思い出を語りながら
進んでいきたいと心に強く思っています。
最後に、26日の集まりに参加されていた方から、2019年にJeanのRaleighでのワークショップで手に入れた彼女からの資料をシェアしてくださったので、ここに共有しますね。(シェアの許可をもらっています)
準備
それぞれのセッション、トレーニング、ワークショップには準備が必要です。
考えるそして、準備!
翼を広げるのは鳥のためであり、
もしバイクに乗るなら、ズボンの裾を広げて大胆に進むのです。
オープンマインドで行われる準備は、
直観、柔軟性、創造性、確実性そして、応答性への道を開きます。
(訳:あべともこ)
当日集まったひとり一人が語ったエピソードは、
その人とJeanの大切なつながりを意味していました。
そして、
それぞれの思い出のシェアの後でさらに共有したのは、
Jeanはどんな時も私達教育者に必要なことを、
必要なタイミングで一人一人に伝えてきてくれていたのだということでした。
改めてJeanが私達のLegendとしての存在を確かなものとしました。
ひとりでも多くの人達に、今度は私達から
Jeanからの学びを伝えていきたいと心に誓った集まりでした。
We all miss Jean Illsely Clarke
紹介著書:
Who, Me Lead a Group
Growing up again
How much is enough?
Time-In
Self-Esteem, A Family Affair
Connections
HELP!
Affirmation Oval Cards
他