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卒業式と発達のサイクル(その5)

担当:米山高史

ヨネさんこと、米山高史(よねやまたかふみ)です。
春は「出会いと別れの季節」
そんな中でも「別れ」と言えば、3月に多く行われている「卒業式」ではないでしょうか。

【 卒業式 】

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日本における卒業式は、通常は3月に実施される(早春の歳時記的なものにされるほど!)のですが、一部の私立中学校、高等学校では2月に実施されています。

また、従来は小中学校では3月20日頃に行われることが多かったようですが、近年では3月中旬ごろに行われることが多いようです。

(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

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卒業式の歴史は古く、日本では1872年(明治5年)の学制の施行に伴い、各等級(学年)ごとに試験修了者に対して卒業証書を授与したことに起源を持つと言われています。


また、終戦間際には、物資不足のため卒業式を終えた学生が詰襟のまま軍隊に入隊したそうです。

「二度と帰れないかもしれない」と覚悟を決めた少年たちは、大好きな人に自分の「形見」として、制服の「第二ボタン」を渡しました。

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一番上のボタンではなく「第二ボタン」を渡したのは、軍隊で上官に「だらしない!」と𠮟られないためだったと言われています。

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もっとも、この話には諸説あって「第二ボタン」は心臓の近くにあるので、「ハートをつかむ」という意味で「第二ボタン」をもらうという話もあるようです。

数年前には、コロナ下のためVR空間を活用した「バーチャル卒業式」も話題となりました。

 

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あなたの卒業式の思い出はドウでしょうか?

【 発達のサイクル(覚えていますか?)】

もう一度「発達のサイクル」の理論をご紹介しましょう。

(今回で5回目です!)

1984年にエリック・バーン記念科学賞を受賞したパム・レヴィンは,その研究成果である論文「発達のサイクル」で、幼児期の成長の段階を6つのステージに分類しました。

 

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「ステージ6」は、「ステージ1」から「ステージ5」を統合し、

「ステージ7」は、最初の6つの「繰り返し」となります。

 

パム・レヴィンは「発達のサイクル」の中で

Whatever our role or age or circumstance, thecycle of development is the ring of power within which we can grow and reap the fruits of life.

「私たちの役割、あるいは年齢、あるいは環境が何であれ、発達のサイクルはパワーのリングで、その中で私たちは成長し、人生の果実を得ることができるのです。」

と、述べています。

1982年当時の理論では、発達段階は次の発達ための建築用ブロックであると考える「線形モデル」が主流でした。

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幼少期の発達段階は、次の発達段階の「基礎部分」となるため「やり直すことはできない」ものであると考えられていました。

そのため、この私たちの成長が「サイクル」であり「繰り返すことができる」という「発達のサイクル」考え方は、当時のセラピスト達にとって大きな希望となり、たいへん好意的に受け入れらのです。

【 ステージ5(スキルアップのパワー) 】

私たちは

ステージ1(誕生 ~ 6ヶ月)では、

「お世話されたい」「食べ物を与えられたい」「触れられたい」という要求に対応した

「存在するパワー」

ステージ2 ( 6~ 18ヶ月)では、

「新しい世界を探検したい」「刺激を求めたい」という要求に対応した

「行動するパワー」

ステージ3 ( 18ヶ月~ 3歳)では、

「他人から離れて、自分自身のための場所を作りたい」という要求に対応した

「思考するパワー」

ステージ4 ( 3~ 6歳)では、

「自分が何者であるか知りたい」という要求に対応した

「独自性のパワー」

を発達させました。

そして、ステージ5 (6~ 12歳)では、

「別のやり方で物事を行いたい」という要求に対応して、

私たちは「スキルアップ(熟練)のパワー」を発達させます。 

6歳から12歳までの、はじめてP(P2)の自我状態が形成されている時には、

私たちは定期的に新しいツールを発達させ、スキルを学び、自分の目的と一致する価値観を決定する必要があります。

新しいPを作るか、古いPを更新するかに関わらず、私たちは別の方法というものを否定しがちです。そのプロセスの中で、私たちは一時的に「他者のやり方」をnot-OKとします。

「何が役に立つか」実験しているため、私たちは不器用になり、間違いをするかもしれません。古いものを手放すために、新しい社会的な役割を試して、不格好だと感じるかもしれません。

パム・レヴィンは「発達のサイクル」の中で、このような状態にある人の例を挙げています。
60代前半の男性は報告しました。

「孫と息子は、私との共通点を多く持っています。私の孫は8歳です、孫はどの様に野球をするのか、どうやって他の子供とうまくやるのか、どの様に宿題をするのかを学んでいます。30才の息子は、エンジニアとして、父としてどうすればよいのかを学んでいます。そして私は、どのようにして引退すればよいか学んでいます。それは簡単でありません。なぜなら、私は仕事にあまりに多くの価値を与えていたからです。私は、孫がいることが本当にうれしい。彼のおじいちゃんであることは、私の人生における多くの意味を与えます。そして私は今現在、それを本当に必要としているのです。」 

ステージ5は次のような人々にとって大きな影響を与えます:

・ 生後6歳から12歳の間

・ 自分のアイデンティティを最新にした後

・ 新しい技術を学ぶとき

・ 文化を変えるとき

・ 6~12才を養育するとき


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人生の機会はというものは「新しいやり方を作り出す」人々に広けるものです。

「自分自身のやり方」で物事を行うとき、私達は、太陽の方へ向かう葉の様に、自然にそれを行います。このようにして、私たちは自分の前に人生の可能性を開き、生き残りを確かなものにする方法を見つけます。

ステージ5は、日本では幼稚園を卒業(卒園?)して、小学生となる時期です。

この時期に、私たちは「自身のやり方で物事を行う」ことを学び、「自身のモラルとやり方を持つのがOKである」と決める必要があるのです、


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(参考文献)
〇 Levin-Landheer,P. 「The cycleof development」TAJ1982,12, p129–139

 

【 春分の日 】

今年は、3月21日が「春分の日」です。

「春分の日」は、太陽が「うお座」から「おひつじ座」にイングレスする日、つまり「うお座」生まれと「おひつじ座」生まれの「さかい目」とになります。

(注)イングレス:占星術の用語で、惑星が星座から別の星座に移動すること。なお占星術では、太陽と月も惑星に含まれます。


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「おひつじ座」は「唯一無二」、非常に「行動力」のある星座といわれています。

また「おひつじ座」は12星座のトップバッターですから、西洋占星術では「春分の日」は、1年のスタートの日ということになります。

「1年のスタート」となるこの時期に、

あなたも「スキルアップ」して「自身のやり方で物事を行う」ことを学んでみるのも良いかもしれませんね。

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