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発達のサイクル(その3)

担当:米山高史

ヨネさんこと、米山高史(よねやまたかふみ)です。

【 しぐれの季節 】

ここのところ、急に寒くなってきましたね。

 

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それもそのはず、10月23日から11月6日ごろまでは、二十四節気(にじゅうしせっき)では「霜降(そうこう)」となります。

(二十四節気とは、古代中国で考案された季節を表す方式で、1年を日数などよって24等分したものです。)

「霜降」は、その名が示す通り、露が冷気によって霜となって降り始めるころと言われています。

また、この二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間のことを、七十二候(しちじゅうにこう)と言い、古代中国のものがそのまま使われている二十四節気に対し、七十二候は日本の気候風土に合うように改訂されています。 (出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

10月28日から11月1日ごろまでは、七十二候では「霎時施(こさめときどきふる)」。

 

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小雨が時々振るようになる季節のことで、この雨を「しぐれ」と呼ぶこともあります。

「しぐれ」が降るたびに秋が深まり、山々は冬支度を始めていくのです。

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【 発達のサイクル(覚えていますか?) 】

米山の回ではここ数回に渡って、「発達のサイクル」の理論をご紹介しています。

1984年にエリック・バーン記念科学賞を受賞したパム・レヴィンは,その研究成果である論文「発達のサイクル」で、幼児期の成長の段階を6つのステージに分類しました。

また、私達の成長が「サイクル」であると考え、7つ目のステージとなる「成人期」は最初の6つの(ステージの)繰り返しで、「成人期の(思考や行動の)パターンは、自然の成長の段階のように周期的で、幼児期の成長の段階の継続に基づく。」と述べています。

 

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「ステージ6」は、「ステージ1」から「ステージ5」を統合し、

「ステージ7」は、最初の6つの「繰り返し」となります。

パム・レヴィンは「発達のサイクル」の中で次のように述べています

Whatever our role or age or circumstance, the cycle ofdevelopment is the ring of power within which we can grow and reap the fruits
of life.

「私達の役割、あるいは年齢、あるいは環境が何であれ、発達のサイクルはパワーのリングで、その中で私達は成長し、人生の果実を得ることができるのです。」

1982年当時には、発達段階は次の発達ための建築用ブロックであると考える「線形モデル」が主流でした。

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そのためこの「繰り返すことができる」という考え方は、当時のセラピスト達にとって大きな希望となり、非常に好意的に受け入れられました。

 

【 ステージ3(思考するパワー) 】

ステージ1(誕生 ~ 6ヶ月)では、

「お世話されたい」「食べ物を与えられたい」「触れられたい」という要求に対応して、

私たちは「存在するパワー」を発達させました。

また、ステージ2 ( 6~ 18ヶ月)では、

「新しい世界を探検したい」「刺激を求めたい」という要求に対応して、

「行動するパワー」を発達させました。

 

そして、ステージ3 ( 18ヶ月~ 3歳)では、

「他人から離れて、自分自身のための場所を作りたい」という要求に対応して、

私たちは「思考するパワー」を発達させます。

 

18ヶ月から3歳までの、最初にAの自我状態が形成されている時には、独立心、個性、そして分離の感覚を確立する必要があります。

パム・レヴィンは「発達のサイクル」の中で、このような状態にある人の例を挙げています。

28歳の男性は、大学卒業以来コンピュータ会社でよく働いていました。

「この仕事は当時の私にとって最適でした。」と彼は言いました。

「けれども今や、私がここに留まることは想像出来ません。私が私であるような余地は全くなく、そこにはタダ会社の規則、会社の方針、そして神聖な伝統があるだけなのです。私はそれらの型に納まりたくないのです。私は自分の思う通りやってみたいと考えています。」 

 

パム・レヴィンはこの時期を、

「個性的なもののための時間です:花、葉または枝は、唯一無二です」、と述べています。

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ステージ3は次のような人々にとって大きな影響を与えます:

・ 生後1歳半から3歳

・ (恋人、配偶者、師、友人との)依存関係から抜け出すとき

・ 新しい情報を学ぶとき

・ 新しい個人の立場を発展させる、あるいは明確な態度を打ち出すとき

・ 協定を変更するとき

・ 幼児を養育するとき

-私たちは自分自身や状況、人間関係においてどんなコントロールを行うのかについて関心を持っています。「あなた」や「あなたのもの」とは別の「私のもの」を欲しています。

必死に「私は、私です」と言うだけではありません。私たちは、推し進めて試し、限界を見つけ、「いいえ」と言い、そして別々になることがOKであると決める必要があります。

私たちは

「他人から離れて、自分自身のための場所を作りたい」という一面があります。

そして「(他と)違って、ユニークでありたい」のです。

 

冷たい雨が降る「しぐれ」の季節は、個性的な仮装で街があふれる「ハロウィン」の季節でもあります。

たまには「型にはまらない」、「個性的な」あなた自身「あなたらしさ」を表願してみるのもよいかもしれませんね!

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(参考文献)

〇 Levin-Landheer, P. 「The cycle of development」TAJ1982, 12, p129–139

 

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